2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧

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■大庭沙織「刑法上の故意と強制医療の対象行為該当性要件としての故意」(刑事法ジャーナル41号79ページ) <概要> ・刑法上の故意について、規範化説は不合理な認識を持った行為者の故意について妥当な結論を得ようと試みるものである。行為者が有した…

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■伊東研祐「故意と行為意思の犯罪論体系的内実規定」(川端古稀269ページ) <概要> ・最決平成16・3・22(クロロホルム吸引事件)では、被害者を昏倒させた(第1行為)うえ2キロ離れた場所で自動車ごと海中に転落させた(第2行為)が、被害者は…

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■城下裕二「医療観察法における対象行為の主観的要件について」(岩井古稀99ページ) <概要> ・「医療観察法と故意」の問題。立案担当者によれば対象行為は「構成要件に該当し違法ではあるが責任の有無は問わない」とされる。しかし法の目的に照らして、…

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■箭野章五郎「精神の障害にもとづく錯誤の場合の医療観察法における「対象行為該当性」判断」(刑事法ジャーナル41号70ページ) <概要> ・精神の障害に基づく錯誤において、故意が欠けると判断されれば、医療観察法の対象行為該当性も欠けることになり…

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■青木陽介「自動改札機を利用したキセル乗車の場合の電子計算機使用詐欺罪の成否」(上智法学論集58巻3・4号55ページ) <概要> ・東京地判の事案は、上野駅(又は鶯谷駅)で「130円切符」を購入して自動改札機で入場して宇都宮駅まで乗車して、あ…