2005-07-01から1ヶ月間の記事一覧

廃止された法律の改正

日本法令索引では、戦時民事特別法(昭和17年法律第63号)は「現行法令」の項目で検索できます(「廃止法令」の項目で検索してもヒットします)。 戦時民事特別法がアクティブ扱いされている点につき、法律の条文を旅するさまや法制執務コラム集では、戦時民…

戦時民事特別法

<おしらせ> 夏休みのため、このメモサイトはしばらく休みます。予定では、8月いっぱい休んで、9月以降は不定期更新にします。

旧刑法77条1項の「罪ヲ犯ス意」

前回(id:kokekokko:20050726)のつづき。 玄説の展開は以下のとおりです*1。まず、当時のフランスにおいて、犯罪の主観的要件として必要とされていた「人を害するの意」に対して、ボアソナードは「すべての犯罪に対して必要であるわけではない」と考え、通…

ボアソナードにおける「故意」

前回(id:kokekokko:20050725)のつづき。ここでは、ボアソナードが念頭においた故意概念について検討してみます。 まず、旧刑法(明治13年太政官布告第36号)の規定は以下です。 第77条1項 罪ヲ犯ス意ナキノ所為ハ其罪ヲ論セス但法律規則ニ於テ別ニ罪ヲ定メ…

玄守道「故意に関する一考察(一)」立命館法学2005年1号181ページ

法制史の観点からの検討が充実した論文です。これに対する内容面についての検討は次回に書くとして、今回は表記について(単純な誤記誤植を除く)私が思ったことを書いてみます。 全体的に「仮名遣いは、筆者によって現代風に改めた。」(259ページ注35)と…

精神医療に関する条文・審議(その59)

前回(id:kokekokko:20050721)のつづき。初回は2004/10/28。

精神医療に関する条文・審議(その58)

前回(id:kokekokko:20050719)のつづき。初回は2004/10/28。

精神医療に関する条文・審議(その57)

前回(id:kokekokko:20050718)のつづき。初回は2004/10/28。

精神医療に関する条文・審議(その56)

前回(id:kokekokko:20050715)のつづき。初回は2004/10/28。

精神医療に関する条文・審議(その55)

前回(id:kokekokko:20050714)のつづき。初回は2004/10/28。

精神医療に関する条文・審議(その54)

前回(id:kokekokko:20050712)のつづき。初回は2004/10/28。

精神医療に関する条文・審議(その53)

前回(id:kokekokko:20050711)のつづき。初回は2004/10/28。

精神医療に関する条文・審議(その52)

前回(id:kokekokko:20050701)のつづき。初回は2004/10/28(id:kokekokko:20041028)。

足立友子「詐欺罪における欺罔行為について(一)」法政論集208号97ページ

日独の法制史の分析が、詳細でした。 さて、128ページに、日本の旧刑法についての考察があります。 また、同条二項には、詐欺の手段によって文書偽造をした場合についての規定があり、偽造罪の手段としての詐欺が意識されていた点において、詐欺罪と偽造罪が…

イギリスの精神保健法

前回(id:kokekokko:20050705)のつづき。 (1)日本での紹介文献 イギリスの精神保健法についての日本での紹介は多くある。さしあたり「ジュリスト増刊 精神医療と心神喪失者等医療観察法」(有斐閣)所収の論文から芋づる式にあたっていくとよいだろう。 …

臨時法制審議会議事録(1)

大正15年11月に、臨時法制審議会が「刑法改正ノ綱領」を議決答申しました。この議事録では、その後の刑法改正案(予備草案、仮案、準備草案、そして改正刑法草案)に影響を与えた議論が掲載されています。ところが、この議事録は、「秘」扱いのために法務図…

イギリスの責任能力制度

きのう(id:kokekokko:20040704)のつづき。 まず第一に、1991年の刑事手続(精神異常および訴答不適格)法*1の成立をみてみる。 これ以前の、刑事責任能力に関する法制としては、1964年の刑事手続(精神異常)法*2が存在する。訴答不適格または精神異常無罪…

最後の指摘

ここで私が他サイトの法律ネタについて指摘すると、現実で私が小言を言われることがありました。 「素人の書いたものにいちいち反応するな」とか「自分のするべきことをしろ」とか。まあ確かに、現実の場面で、法学部生などを相手に私が対等に法律の話をする…

イギリス精神保健法における病院収容

日本の法制度における非自発的入院としては、精神保健福祉法の措置入院制度(などの非自発的入院)があり、一方で心神喪失者医療観察法の医療制度がある。この両者の関係についてはいろいろ議論があるところであるが、イギリスについてみてみると、1983年精…

聴講するために朝貢が必要らしい

立場上、英米圏について書いても悪くないかなと思って、ちょこっと考えてみました。 「イギリス刑法学研究ブログ」とまではいきませんが。

精神医療に関する条文・審議(その51)

前回(id:kokekokko:20050630)のつづき。初回は2004/10/28。