気になったこと(前編)。

いつも読んでいるWEB日記ってありますよね。最近読み出した日記とか、毎日チェックしている日記とか、お気に入りフォルダにいれていて時々見ている日記とか。
で、「以前は見ていたけれど最近見なくなった日記」ってありますか? ――私はあります。
それは、どういう日記ですか? ――私の場合は、つまらなくなった日記です。

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最初からつまらない日記というのは最初から読まないのですが、そうではなくて、たとえば、管理人の関心や指向が変わった日記なんていうのは、私はチェックをやめることがあります。資格試験の受験日記だったサイトが合格後には日記の題材が散漫になったり、あるいは、日常の面白いものを綴っていたサイトが、子どもが出来てから突然育児一色になったり。
これとは別に、読んでいる側が飽きるという場合もあるのですが、それは措いておいて、この、日記のテイストが変わったときに読者が離れるという現象をちょっとだけ考えてみます。

特定の話題を扱ったサイトで日記を書いていた場合、たとえばゲームのファンサイトで日記を書いていたとします。タイトルは「だらだら日記」。で、管理人が大学を卒業して(ゲームサイトを立ち上げるのは、たいてい学生です)仕事が忙しくなって、ゲームをする時間がなくなって、そのうちゲーム自体に疎遠になりました。でも「だらだら日記」は惰性で続いています。しかしゲームネタは管理人自身がついて行けません。攻略記事なんかが蓄積されていますのでサイト自体は閉鎖されずに続くのですが、日記のほうはだんだんと、会社の話とか仕事のグチとか、付き合ってる彼女との会話がちょっと楽しかったとか、そんな話題になりました。
さて読者は、まずはそのゲームに興味があって来ました。そのうちそこの管理人ともそれなりに親しくなりますから、日記がプレイベートな内容になっても、ちゃんと読んでくれます。でも、その手の、日常を綴った日記なんてのはネットには山ほどあります。要するに、楽しいサイトたちのうちの一つ、になってしまうのです。そのうち、訪問の頻度が減り、その読者はやがてはまったくそこへ行かなくなります。

特定の話題を扱ったサイトでの日記は、ですから、内容がその話題から離れてしまえば、それまで読んでいてくれた読者は離れることになります*1

では、一般的な日記、いろんな話題に触れられている日記はどうでしょうか。いわゆるテキストサイト、あるいは日記サイトです。
この場合は逆に、ある特定の話題で埋まってしまったときに、読者が離れてしまうことがあります。TVやニュースや芸能関係のネタをテキトウに書いていた日記だったのが、突然、ゲーム日記になってしまえば、ゲームに興味がない読者はその日記を去ることになります。

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さて、私がいま書いているここの日記です。
私の思いつくままにいろいろ書きなぐっていますが、それでも、私にとって知識や興味がある程度備わっているテーマでないと書けません。ニュースをアトランダムに拾っているつもりでも、そこには管理人の関心が反映されてしまいます。
ということは、私の日記は、私自身も意識しないままに、ある意味「特定の話題を扱ったサイト」になってしまっているのです。たいていのWEB日記ってそうでしょう? ある事件や出来事が起こったら、「ああ、あのサイトの管理人がこの事件を拾うだろうな、あそこの管理人は、このニュースをこう料理するだろうな、では行ってみよう」って予測するでしょう?
個人サイトである以上は、その内容が管理人の性質を反映してしまうのは仕方がありません(だからこそ、それを期待して私は特定の日記を選択して読んでいるのです)。

で、そうなると、ここのような気まぐれ日記でも、「特定の話題を扱ったサイトでの日記は、ですから、内容がその話題から離れてしまえば、それまで読んでいてくれた読者は離れることになります。」という原則から逃れられないのです。
つまり、読者が期待している内容(たとえば、私が時々突発的に書くビデオ批評とか刑法判例解説とか)がなかなかでてこなくなると、それまで来てくれた読者が来なくなるわけです。

さっきとは逆に、毎日いろいろな話題が飛び出すからその日記を楽しく読む、という読者もいるでしょう。その場合に彼は、その日記が特定の話題に固まってしまった時に、読むのをやめてしまうかもしれません。たとえ彼にとって興味がある話題であったとしても、その話題についてふれられている日記というのはたくさんあるわけで、結局、その日記にそれほど魅力を感じなくなることになるわけです。あるいは、いろんな種類のネタがポンポン飛び出るからこそ面白かったのが、そのうち特定の話題に収斂してしまったら、それはそれで面白さが半減してしまうと感じるかもしれません。

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では、どうすればよいのでしょうか。万能な方法はありませんが、私がいままで取ってきた方法を検討してみます。
では明日(たぶん)。

*1:ここで私は、「特定の話題に絞って書いている日記は、その話題についてふれなくなったときには、管理人は潔く一旦日記を閉じて再出発してほしい。それまで読んでいてくれた読者が引き続き読んでくれることを期待して、ダラダラと日記を続けるのは個人的に好きじゃない」というふうに思ったのですが、これについては後日。