ドラマネタ

夜中に放映されていたテレビドラマをたまたま観ました。「池袋ウエストゲートパーク」です。事件モノなので1話観たら続きが気になって、それで、レンタルで全話借りて観てみました。
まず原作は石田衣良です。石田衣良といえば前にも書きましたが、ステサン150号にエッセイを書いています。善良なはてなダイアラーはステサンなんてものは読んでいないでしょうから(でもSTEREO SOUNDはオーディオ雑誌のなかでは正気のほうですよ)、ちょっとここで引用してみます。

ヘイルズをつかっているころ、コピーライターだったぼくは、なぜか小説を書くようになっていた。三十代の初めで一日の実労二、三時間というのは、けっこう退屈するものなのだ。周囲がばりばり働いているし、遊びにだってすぐ飽きてしまう。
アメリカのヘイルズから、デザインと仕あげのよさにひかれてドイツのオーディオフィジックの初代アヴァンティに替えたのは、デビュー作がテレビの連続ドラマになったころである。こちらはコンセプト3に負けない低音があって、音場感はさらに精密だった。『池袋ウエストゲートパーク』をご覧になったオーディオマニアは、あの原作料がドイツ製のスピーカーとジェフ・ロゥランドのアンプに化けたことをお知りおきください。
(150号342ページ)

なお、ジェフのアンプは、具体的にはSynergy(プリ)とModel-8T(パワー)です。
 
それはともかく池袋ウエストゲートパーク。なんかカメラの使い方とか編集の方法が「トリック」と似ているなと思ったら、演出が同じ人でした(堤幸彦)。そう、全体の雰囲気は「トリック」とか「凶気の桜」とかの系統です。ネズミ講のステージとか警察署内の感じは、まんま「トリック」です。方言刑事がクライマックスで標準語に戻るとかもそれっぽいですし。
あと、長瀬智也はいいのですが、窪塚がいまひとつ好きになれません。「凶気の桜」もそうだったのですが、彼の演技が作品の雰囲気とあっていない気がするのです。どうでしょう。
そして「恋ノチカラ」では広告業界の若手クリエイターだった坂口が、ここではどうにも中途半端な役を当てられていました。ストーリー上そこそこ重要な役だったのはラストになってわかるのですが、それまではドーベルマン君はすっごい脇役です。
あっと、TVのほうはまだ続いてるから、あまりネタバレなのもアレですよね。すみませんでした。
 
さて、1回キリですが、古田新太が出ていました。これが私にはすごく懐かしかったです。深夜に牧野エミとか羽野晶紀とかといっしょに「クルクルシアター」ってやってましたよね。あまり知られていないでしょうけど。私はこういう、静かに話が進む感じの深夜ドラマが大好きなのです。ちなみに一番好きだったのが、ドラマドスです。DVD化されないのでしょうか?