マンガは苦手です

知人にマンガを薦められました。
マンガは私はすごく苦手で、知識を得るためのマンガ(マンガでわかるなになに、みたいなもの)はまだ読めるのですが、ストーリーを追うものはほとんど読みません。
それで薦められたマンガを9巻分買って読んだのですが、いまいちピンときませんでした。
大塚英志が一枚かんでいる「サイコ」という作品ですが、最初は文字通り心理ものだったのですが、だんだん心理色が薄れていって、タイトルと離れていきました。登場人物の一人が、他人と人格や意識を入れ替わるような能力を持っているのですが、そこで「アンタはギニュー*1かよ」って思ってしまいました。

私は、ストーリーもないただの殺し合いが嫌いだというわけではないのですよ。江戸川乱歩の妖獣とか芋虫とかパノラマ館が大好きです。ちなみに乱歩自身はそういうトリックも仕掛けもない猟奇的な作品を書くのが好きだったのですが、読者には明智探偵が出てくる推理作品の人気が高く、そのズレに乱歩はちょくちょく悩んで、何度か執筆活動を停止しています。ラストに無理やり明智が出てくる作品もありましたし。

話を元に戻して、「サイコ」は、サイコと名乗っておきながら心理物語と無縁なところに違和感を覚えましたし、肝心な殺しのシーンに重みがなく(あっさりとした絵風なのでさらに重みに欠けるのです)、しっくり来なかったです。

オススメできないけど好きなもの ------
○ マンガ(托卵)
   マンガも苦手なのですが、托卵は楽しく読めました。

*1:ドラゴンボールで出てくるフリーザの手下。「チェンジ」という特殊能力で他人と入れ替わることができる。最後は孫悟空と入れ替わろうとしたところ、孫悟空がとっさに投げたカエルと入れ替わってしまいました。ところで、この能力で人間以外とも入れ替われるのであれば、彼と目標人物との間にいると思われる無数の微生物とチェンジしてしまわないのでしょうか。