AV機器とルーミングとの対話、そしてオーディオの独り言(その1)
部屋の片付けは5/18(id:kokekokko:20040518#p1)以来書いていませんが、これは部屋の中を実際に片付けていたからです。部屋の片付け(ここでは、庭いじりを「ガーデニング」と呼ぶのと同様に、部屋の中をいじる趣味を「ルーミング」と呼んでみます)というのは机上の空論が通用しない実践知でして、当初の思いつきどおりにはうまくいかないものです。やってみないとわからないというのは臨床教育などに通じるものがあるのかもしれません。もちろん、部屋の片付けとルーミングというのは微妙に異なるものでして、たとえばひょっこり出てきた昔の雑誌を読み出すというのは「部屋の片付け」にはあたらないのですが、しかし立派なルーミングです。そうです。ルーミングというのは、部屋の片付けのあいまについついやっちゃってしまう余計な雑事を正当化するための便利な言葉。
さて、私の部屋を語る上で、AV機器やオーディオ装置は外せない要素です。今回はそっち方向は初心者向けに、そして部屋については結婚してるけど子供はいないマンション2人暮らしを想定して書いてみます。
オーディオについて何を買えばよいのかと相談された時には、私は、まず予算を聞きます。でも考えてみれば予算といわれても、相場がわからないと予算が組めない、という一面もあるかもしれません。というわけで、音楽を聴くための装置にかかるおよその値段を示してみます。なお、朝沼予史宏(故人)という評論家が昔言っていたその目安は、給料の3か月分です。でも私にはそんなに出せません。本代などがありますからね。
- 1万円まで = ポータブルCDプレイヤー
- 1万円から10万円 = ミニコンポ
- 10万円から20万円 = システムコンポ
- 20万円以上 = 単品コンポ
だいたいこんなところです。そういえば昔とある掲示板サイトで、管理人の偽者から「100万円で何かいいシステム組んでくれ。ダメならこの板閉鎖ね」みたいな書き込みがあったことがありました。そのとき誰かが、「2万円でCDプレイヤー買って、残り98万円でCD買い漁るのがいいと思う」とか何とか書いたのです。私も、そのあたりに適切な正解があると思います。
さて、ここで「単品コンポ」を選択してくれた方は、次にスピーカーを選ぶことになります。覚えておいてください。オーディオとは、まず第一にスピーカーに惚れる趣味なのです。ここを踏み外すと、やれ電線だ、やれ御影石だ、というふうにどんどん邪道に流れてしまいます。まずは機器、そしてまずはスピーカー。
でもって、そんなに部屋が広くないしそもそもマンション暮らしだから、そんなにたいそうな機器は置けないはずです。時々、6畳程度の部屋に、意地で大型スピーカーを入れている方がいたりしますが、狭い部屋にグランドピアノを入れて弾いても音が濁るだけなのと同様に、それほど意味があることとは思えません。まあ、クルマの世界でも、道路環境とか駐車場事情とかを無視してポルシェを買う人がいたりして、それはそれで一つの美学であったりするのですが、そういう「所持の悦び」みたいなものをスピーカーに求めても、狭い場所に閉じ込められるスピーカーがかわいそうなだけです。
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都心部かちょっとした郊外のマンションで2人で住む、となると、1LDKか2LDKあたりが現実的な間取りだと思います。ここではちょっと無理して2LDKに住むと考えてみます。
まず、リビングは同居人との共有スペースのため、ゴテゴテした機械は置かせてもらえません。よく、雑誌のインテリア特集なんかで、オシャレなスピーカーセットが置いてある写真なんかが載っていることがあります。テーブルの上に細長いスタイリッシュなシステムが置いてある写真です。が、そういうのは信じてはいけません。だって、そういう写真では、配線していないものがほとんどです。スピーカーというのは必ずそこから電線が出ているのです。ヘンな場所にスピーカーを置けば、その電線が邪魔になるのです。ヘタな置き方だと必ず同居人からクレームが出ます。
ところで、音楽っていうのは、「何かしながら」聴くことが多いと思います。パソコンで作業しながらとか、本を読みながらとか。私は個人的にはそういうのはあまり好きではなく、演奏家や録音技術者などへの敬意をあらわす意味で(コンサートで寝転がってマンガ読みながら聴いてる客はあまりいないでしょう)、やはり機器の前で目を閉じて正座するくらいの気持ちで聴きたいものです。たとえば電話で話をする時、たとえ目の前に相手がいなくても、失礼な姿勢で会話したりはしないでしょう。それと同じです。
とはいうものの私も、作業しながら音楽を聴くことは多いです。なので、PCとスピーカーは共存することになります。そして私の場合、PCはデスクトップです。周辺機器をたくさんつければ喜ぶタイプです。さすがにリビングにはそれらは置けません。そうなるとスピーカーはPCといっしょに別室へ追いやられることになります。2LDKの場合、うまくいくと専用個室が割り当てられますのでPCたちはそこへ押しこめることができます。それはそれとして、ではリビングの音楽事情はどうなるのでしょうか。
グダグダのまま次回へ続く。
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余談です。
部屋の整理ではいろんな雑誌が記事を書きますが、しかしその大半が、「不要な物を捨てる」方法を説明しているにすぎません。そりゃ、部屋に物がなければいくらでも美しくできますよ。でもですね、この手の雑誌は結局、物を捨てさせるための決めゼリフを並べているにすぎません。ある雑誌には「一つ物を買えば一つ物を捨てるべし」と書いていました。なるほど、そうすれば物の数は増えないでしょうね。しかし、新しいジャンルの物を買ったときにはどうするつもりなのでしょうか。というわけで、野口悠紀雄を引用してみます。
問題は、「どうやって捨てるか」という方法論なのである。これについて整理法の本には、「思い切って捨てましょう」などと書いてある。冗談ではない。捨てたものがあとから必要になったとき、誰が責任を取ってくれるのか。これは、「天佑を信じて突撃せよ」と同じような無責任指令である。旧日本軍以来、この類のものがあとを断たないことに、怒りを禁じえない。(「超」整理法3)
もうひとつ余談。
はてなダイアリーの編集画面に「はまぞう」ボタンがつきました。いきなり「はまぞう」っていう意味不明の言葉がかかれたボタンがついてたので少しあせったのですが、「書籍、音楽、映画、家電などをかんたんに紹介できます。」とのことです。私の今日の記事なんかには使えそうです。というわけで紹介。
まずコンポの紹介です。アオシスシリーズは最初は10万円くらいの(普通の人には)高級品として登場しました。そのあとDVDやらTVやらいろいろなシリーズが出て、値段もそこそこのクラスになりました。サブウーファーが割といいのでおすすめです。
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音楽でいえば、最近ときどき、オレンジペコーを聴きます。orangepekoe in autumn(asin:B00061QXU4)は画像が出ないようなので、極楽鳥のほうをひっぱってみました。
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ドビュッシーのアラベスク。最近も冨田氏が出していますが、そっちは聴いたことがないので。
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ついでに、「超」整理法3。
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