SF起源タイムゲイト

合計4作品のSFオムニバスドラマです。
19世紀末あたりの物語というのが、かなり雰囲気を出していました。この頃ってやっぱり科学が輝いていた時代で、SFがすごく似合うな、と感じました。
 
この作品は、つくりもかなりオーソドックスですので、新奇性はありません。しかし、きちんと王道をふまえています。「実験器具が消える」「夜中に照明がついたり消えたりする」などの謎が物語中に出されて、でもってその謎が、新しい技術を使って科学的に解明される。テーマも、時間系や宇宙人系など、ひととおりの筋を押さえています。
4本のうち私が好きなのは、やっぱりタイムトラベルものです。「未来」を知った男が引き起こす出来事、というのは単純な話なのですが、それだけに筋書きが頭に入りやすく、入り込みやすかったです。話があくまで主人公視点ではなく客観視点であり、場所を固定した描写であるというのもポイントが高かったです。時間系SFの楽しさがどこにあるかをよくふまえているな、と思いました。