アカデミックなゲーム

どこからともなく教えていただいた話。いわゆる「学界ゲーム」の本当の問題点は、どのあたりにあるのでしょうか。

学界ゲーム
1.無能教員とつるんでいる無能院生が愚劣論文を書きなぐる。
2.愚劣論文の本数が揃うと無能院生は就職する。
3.職を得ると、愚劣論文を書くことすらやめる。
4.やがて、その無能の名が挙がるのは人事異動の噂話くらいになる。

多数説の感覚は「愚劣論文を書くくらいなら黙っていてくれたほうがよい。そのほうが読む手間が省ける。」というものです。もちろん、既に存在している院生・教員に対しては、読み手の側は無能のマーキングをしないといけないので、1〜2本は書いてくれないと困るのですが。
さてそうなると、「学界ゲーム」のプレイヤーはそれほど多くの論文を書くわけではないので、こちらとしてはありがたいはずです。にもかかわらず、このゲームは問題であるとされています。
私が思うに、学界ゲームの問題点は、1.の段階で、教員か院生のどちらかが無能でなかった場合でも、このゲームが開始されてしまう点にあるのではないでしょうか。それほど無能ではない教員が、知らず知らずのうちに無能な若手に関与してしまう例や、逆に、それほど無能ではない若手が、無能教員の呪力によってすっかり能力を失う例も報告されているようです。まあ、踊る側も踊らせる側も両方仲良く無能である、という例が結局は多いらしいのですが。
というわけで、自己防衛の手段としては、教員主催の妙な勉強会なんかが開かれたり、論文執筆の際に妙な指導があったりしたときには要注意です。それは、学界ゲームの始まりです。