攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX

アニメ映画の攻殻機動隊が6年ぶりくらいに有料放送番組として登場しました。全26話、少しずつDVD・ビデオになっています。

あいかわらず画質がいいです。映画のほうは押井守作品だけに謎かけめいてましたが、今回の作品ではそういう小難しい部分はなくなって、娯楽作品として楽しめるようになっています。その点は評価できるのですが、そのかわりに何か、作品を貫く「芯」みたいなものも欲しくなったような気もします。
ともかく、すごく楽しい作品でした。菅野よう子の音楽も良かったです。
気になった欠点を挙げると、まず草薙少佐の服装がヘンです。ハイレグをいつも履いているのが意味不明です。それと、時々草薙発言が過剰です。映画のほうでも過剰なセリフ回しが気になりましたが、今回も、トグサがメガテックボディ社の社長の話を振ると、草薙少佐は「なにわのあきんど、ってわけ?どういうステレオタイプよ。ヘタな関西弁を使って・・・」とか何とか毒を吐きます。こういうセリフって、彼女のイメージと離れてるんですよね。
あと、話の展開が早すぎて、ストーリーについていくのに精一杯になるから仕掛けを楽しめない、というのも、ちょっとどうかなと思いました。そのわりには放送では録画不可だったんですよね。

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笑い男シリーズが今回のメインストーリーですが、それは次回に検討するとして、今回は単発もののなかで気に入った話について書いてみます。
まずは「恵まれし者たち」。すごく印象的でした。とくに導入部分の見せ方が良かったです。こういう、映像と音楽の使い方は私は好きです。
そして草薙がちょっと感情を見せるところがたまりません。バトーもいきいきと捜査しています。
あと、「タチコマの家出」。これも序盤の演出が気に入りました。少女に扮した草薙が追跡するというのはやりすぎと思います(主人公の万能感を出そうとする意図が過剰です)が、金魚(確か)の話とロッキーを結びつけたシナリオも印象的でした。で、時間が残ったので映画の話を持ち出しているのですが、これは時間不足のために話が描きこまれていませんでした。

オススメできないけど好きなもの ------
○ アニメ映画(GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊
   組織内部署の対立、陰謀、そして人間の葛藤。